東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『台本3本、試写1本』

tokyomoon2014-10-22

昨日から雨が続く。今日は寒かったらしいのだけど個人的には自覚無し。外を歩いたり、事務所でバタバタ仕事をしていると着ている上着を脱ぐくらいの気分。ただ、雨はやだなと思う。


昨日と今日で映画の台本を3冊読む機会があった。この仕事をしていて有り難いなぁと思う瞬間。どの本も面白く読んだ。1冊は王道の感動ものとでもいうのか、人の死を扱う話だけどそこにファンタジーの要素がある話で、『そこ』を扱えばどうしたって人の琴線に触れるよなぁとは思いつつ、『そこ』に触れることが王道といえば王道なのだろうけど。ともかく素直にうまいなぁと思う。他の2つは偶然にもどちらも近未来の日本を題材とした話だったのだけど、表現の仕方は正反対だった。片方は、人の悪意とでもいう部分を全面に出す話で、非日常はどこまでいっても非日常としてある世界。もう片方は絶望的な状況が伝聞のように語られ、今目の前にある危機的状況でさえ慣れてしまったかのように、非日常が日常になってしまったかのように語られる。どちらが好みと言われれば後者。脚本のレベルでもとても面白かった。早く映像化されたものが見たい。この脚本自体は最初に読んだ王道の脚本のうまさはないかもしれないし、大多数の方に支持をされるような話でもないのかもしれない。だけど、冷淡に見つめる眼差しの奥に、怒りも優しさも感じることができる。読み終わった後にしばらくぼんやりとしてしまった。他のことが手につかなかった。良い本を読めた。本当にそう思った。


で、今日は1本、映画の試写を見させてもらった。贅沢で有り難い話。料理にまつわる映画。もっと言うと『食』。衣食住の食と性欲睡眠欲食欲の食。どちらの部分もある。一人の女性の日々の暮らしの中で、料理を作る行為に焦点を当てた作品なのだけれど、そこにもっと奥行きを感じることができるのは、その『食』の行為そのものの人の生を見ることができるからなのかもしれない。きっとこの映画は『生きること』そのものを描いているからこそ胸打つのだと思う。


それにしても有り難い。脚本3本に1本の映画を見れる、という。幸福な話。もちろんそればかりではなく、バタバタとやることもありつつ。


寒いといえば、我が家にもコタツが登場した。コタツに入ると、暖かい。ついリラックスしてそこで寝てしまうが、それをすると嫁さんにどえらく怒られる。確かに、宜しくはないことだろうし。ちゃんと布団で寝るようにしなければならない。