東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『そこで主人公は歌うのか』

tokyomoon2015-02-16

仕事で世田谷の方の公園に少し行く。日曜の昼間は親子連れが多い。風が冷たく強かったのだけど、日差しは暖かった。公園の入り口には梅が咲いていて、それが甘い匂いをしていた。


その後、新宿で降りてまた喫茶店西武へ。そういう言い方をすると誤解を招くかもしれないけれど、珍しく満席で少し待った。座席のスペースも広く、長居ができるのにだいたい座れるという魅力の西武。さすがに日曜の夕方は混むのか。しばらくして案内された窓際の席は、でかい窓があるだけに外気に空調が負けてやけに寒く考え事に集中出来なかった。


隣の席に座っていた男女の二人組のうち、男の方がどうやら最近20歳になったようで、これで堂々と煙草が買えるんだと女に言って煙草に火をつけていた。


脚本を一つ読み、それから昨日の続きを少し書いたけれど、寒さで集中力が続かず帰宅。


家に帰ると猫が玄関前に来て甘える。家に一匹は寂しかろう。その後、風呂にゆっくり入ってから録画していた青山真治監督の『東京公園』を観る。東京には中心に大きな公園があり、その周りにもたくさんの公園があり、男女がそこで出会う場所が東京なのだ、と主人公に語る酔っ払いのおじさんがとても良かったのだけど、クレジットが流れてきてそれが島田雅彦さんだったと知って驚いた。


『この世で俺/僕だけ』。声をかけた友人たちも観に行ってくれて感想をくれた。厳しい指摘もあった。そしてネットを見る限り、いろいろな感想がある様子。楽しんでもらえた方もいるけれど、一方で最悪だ、脚本がダメ、後半がダメ、脚本家は背がでかい、設定が無理ある、中二病、脚本家は腰が悪い、無茶があるだろ、キャストは豪華なのに残念、など批判的な意見もある。いくつか嘘をついたけど。それはさておき。その批判的な意見もいろいろ考える。


その中の一つで、40代の主人公が、赤ちゃんに子守唄で自分の作った曲を歌うシーンについて指摘をした意見があった。自分の子供を失うきっかけだった曲を赤ちゃんに歌うか、というものだった。そういう意識を持って観ている方もいるのだと考えさせられた。それも確かに1つだなぁと。それでも僕はあそこで歌ってほしいと思う。主人公が拠りどころとするその歌を唄う根拠をもっと示せればなぁと思う。考える。これからもきっといろいろな意見が出てくるのだろう。出てきてほしい。さらに多くの方に見てほしい。