東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『ふと海へと』

日曜。朝、9時過ぎ。少し寝坊。よろよろと起きだし、朝食を食べてから掃除をしたり、洗濯をする。雨雲が多めの空だったけど、午後から晴れて、そのうえ気温もあがるというのでベランダに洗濯物を干していく。それから歯医者。

「右奥の虫歯の治療で終わりです」と言われる。前回、そこが2か所あると言われたが気がしたものの、今回治療し、後、詰め物をして終わりだという。それはそれで有難いと思いつつ。人様に口を開ける姿というのはなんとも情けない気持ちにさせる。虫歯になっている自分が悪いのだけれども。毎回、不思議に思うが、歯を削った後の詰め物は、いったいあれは何をいれているのだろう。

その後、ふと、急に海が見たいと思い、JR渋谷駅へ行ってみる。と、横須賀線の直通「逗子」行きが目に入り、思わずそれに乗る。横須賀線は結構な快速運転で、あっという間に横浜を通り過ぎて、小一時間程度で鎌倉へ。最初は逗子まで行こうと思ったけれど、鎌倉から江ノ島方面に歩いてみようと思い、下車。しっかり観光地なので、人が大勢で賑やかだった。鎌倉のちょっとした小道の、個人経営の小さな店が連なる感じがとても良い味わい。海沿いに歩いていると、「下馬」という交差点が。つまり、ここからは移動で使用していた馬から降りて歩いて向かうように、という場所なのだろう。僕は反対に海の方へと歩いていく。海に行く前に小腹が空いた時のためのパンやドリンクをコンビニで買っておく。こういう時はだいたい総菜パン。たまたま電車の中吊り広告で、ダイエットしたい人は「食パンではなくクロワッサンを食べるべし」みたいな広告があったが、その理由はわからなかった。何十年も食パンを朝食に食べ続けてきた身としては、今更言われても、と、思わざるおえない。

雲はまだ厚めだけど、サーファーのような人や、散歩をしている人がやけにいる。光が雲間から光線のように海に刺していて軽く神々しい。海沿いの道は道路もやたらと混んでいる。走っている人や、同じように散歩をしている人もいるが、その中に、自転車に特殊なサーフィン載せを搭載したやつで走っている人たちもいる。結構、年配の方でもサーフィンボードを片手に海へ自転車で向かっている人がいて、そういう感じがなんだか良いなぁと思う。

稲村ケ崎近くまで歩く。ようやく雲が無くなり陽が射してきた。すると途端に暑いくらいになる。で、少し一息つけそうな砂浜で腰を下ろして、読書。読みかけの前田司郎さんの「異常探偵」。読了。それから短編の「お墓の話」。「異常探偵」は長編推理物という感じでちょっと普段の前田さんの作風とは違う感じもありつつも「お墓の話」は、普段の前田さんの独特の味わいがあり、どちらも楽しい。個人的には「お墓の話」の、このなんでもなさが本当に良いなぁと思う。総菜パンを食べつつ。気を付けないと、空飛ぶトンビたちが虎視眈々とそれを狙ってくる。実際、見上げると、上空を旋回しているやつがおり、ちょっとドキドキする。匂いというわけではないだろうから、相当目が良いんだろう。それにしても持っている本と、総菜パンの違いを果たしてどこで見分けているのか。不思議が。

それから、また歩き出して、由比ヶ浜近くまでやってきたところで、結構分厚い雨雲が上空を覆い、だいぶ冷えた風が吹いてくる。雨雲レーダーを見ると、空を雨雲が覆っている。と、僕の家の方もそんな感じだった。干した洗濯物は大丈夫だろうか。雨が降り出したので、江ノ電の駅でしばらく雨宿り。できれば、江ノ島まで歩きたいと思ったが、雨、思ったよりも長く降り、しかもどんどん気温が下がって寒くなる。諦めて、江ノ電に乗り、藤沢まで行くことに。

江ノ電から外を見ると、サーファーの方々は雨も気にせず波を求めて沖へ向かっている。寒くないのかなぁと不思議に思う。僕はなんやかんやどっと疲れが出てきて、そのまま藤沢から小田急で帰ることに。電車の中で座れたので、本を開いたのだけど、速攻で寝てしまった。

新宿から帰路。家に連絡して、家族で夜ご飯。中華を食べに外へ。なんとなく麻婆豆腐のような辛い物を食べたかった。お腹いっぱい食べてから帰宅。筋トレしてぼんやり。2時手前に就寝。