東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『愛に関するいくつかの断片』

火曜。朝、起きて朝食を食べて仕事へ出かける。駅へ向かう途中、今日が燃えないゴミの日であることに気づく。捨てようとしていたものがあったのに失念していた。また一週間、捨てられない。

職場で少しばかり事務作業をしてから、仕事で外へ。前日、急な問い合わせがあり、それの対応。急なことに対応したわりに、微妙にルーズな段取りをされてすこしばかりなんだ?と疑問に思う。その次の用件まで時間がなかったので急ぎで有楽町へ。

一つ喫茶店で打合せ。有楽町付近の平日の喫茶店は、なんだか余裕のありそうなご年配の方が多い。暑がりなのに空調が嫌いなので、テラス席へ。それから少しばかり用件の話。うむむ、なるほど。ひとまず時間の限り、少々話を。

で、別の打合せもしつつ、外へ出ると、やたらと強い雨が降り出している。茫然とする。雨雲レーダーを見ると、一過性のものっぽく、少しすると風は強かったけど、雨は小降りになったので、急ぎ足で駅へ。山手線に乗る。ホッとしたからか、いつの間にか眠ってしまった。が、すぐに起きて五反田駅で下車。雨は止んでいた。どえらい速さで雲が流れていた。

ギリギリまで駅前の喫茶店で仕事。その後、駆け足で、アトリエヘリコプターへ。五反田団の舞台「愛に関するいくつかの断片」を観劇。アトリエヘリコプターに足を運んだのはいつ以来だろう。そもそも、五反田団の舞台を拝見するのもいつ以来なのか。シンプルな舞台美術。ソファや、いくつかのクッション。開演前の注意アナウンスを制作の方がした後、マスクをつけた前田司郎さんが、コロナ対策についての説明をされる。そもそもが2020年に上演予定だった作品。コロナで中止になった演目。2年経っても、まだコロナが続いているとは。

公演が始まり、照明が落ちる。非常灯の灯りがあり、完全暗転ではないものの、ほぼほぼ真っ暗になる。ああ、この感じ。僕は、この暗転した劇場が好きだ。日常から非日常とでもいうのか、いずれにしても世界が劇空間に変わる。そんな束の間。

意外とミステリー要素もあり、スリリングな展開。とはいえ、普段通りの力の抜けた会話や、時間や空間をゆるゆると超えて展開される物語は、持ち味と言いますか、観ていて、面白い。時間や空間がぬるっとシームレスに溶け合うことで、日常会話のはずなのに不思議な味わいになる。それが、ラストの、男たち2名と、女性1名の、重曹的に重なり合う会話で、一層スリリングな感覚になるし、その後、あれは二役を兼ねたのか、実は一人の女性だったのか、おそらく前者のような気もしつつ、そこは敢えて明示せずに、女性が上着を脱ぎ、ノースリーブのやけに肌が印象に残る格好で電車に揺られて、「どこか遠くへ」という言葉を残し立ち去っていく、強烈な余韻。堪能でした。

劇場から外へでて一息。周りは高層マンションだらけ。前田司郎さんの小説に出てくる昔ながらの五反田は徐々に失われてしまっているのかもしれないが、まったく赤の他人の僕に、そんな感傷に浸る資格もないだろう。雨上がり。少しだけひんやりした感じ。風がやけに強い。

水曜。朝、少し早く起きて、職場へ。やや蒸し暑い。ずっと事務作業。時々、打合せ。あと、電話いろいろ。微妙に休まらぬ状況。ふわっとしたやらねばならないことが、なんとなくあり、微妙に落ち着かない。なんやかんやで夜。渋谷まで歩いて帰る。蒸し暑さはなくなっていた。

蕎麦を食うか、油そばを食うか、両極端な二択に逡巡。結局、油そばの店がやけに混んでいたのでそれはやめて蕎麦を食べる。

帰宅して、筋トレ。日記を書いて、しばしぼんやり。