東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『BLINK』

月曜。ゴミを出して、仕事へ行く準備。と、匿名のメールが仕事のアドレスに届く。うーん。なるほど。いろいろ考えつつ、とはいえ、確認して諸々進めるしかない。事実はひとそれぞれ。見る立場で異なる。自分が思う行動が、その通り伝わるわけではない。難しい。

そして、それだけにかまうわけにはいかず、仕事は目の前に山積み。催促されている諸々がある。待たせてしまっているものもいろいろ。

1つ仕事の流れで、打合せで決めた内容を、打合せが終わった後に個別で連絡が来て覆す相談がくる。なぜ、数時間前に話し合ったことを覆そうとするのか理解ができない。別に変更することはダメではないが、ならばもう一度みんなで話し合うべきだし、個別でやることではない。そういったいちいちになんともいえない気持ちになる。

ひとまず、バタバタと仕事を終えて、火曜の夜。池袋のあうるすぽっとへ。仕事のご縁で、『BLINK』という舞台を観劇。

2名の俳優によって、男性、女性、2名の登場人物の背景が語られる。文字通り、語りを発する。対話の場面もあるけれど、どちらかというとモノローグ中心。ともすればシンプルな語りの舞台になってしまいそうなところを、そうはさせずに、俳優は舞台上を駆け回る。舞台に置かれたベッドや、ハイチェア、など小道具は、あらかじめ舞台上に置かれているが、それが、物語が進行していくと、一つ一つ使われていく。そして、OHPによりさまざまなものが舞台背面に吊るされた紙のスクリーンに投影されたりする。俳優たちによる息遣いのように、舞台上の小道具を使った様々な演出も呼吸をするようにその都度、姿を変える。舞台そのものが生き物のようだ。常に舞台上は何かが呼吸をしているかのように息遣いがされている。

舞台の豊かさがそこにある。久しぶりに刺激的な作品を観た。本当に素晴らしかった。あまりに素晴らしく、終演後、演出家さんに感想を語りつつ、こっそり使用していた音楽についても教えてもらった。とあるドラマ作品のサントラから多くの楽曲を引用しているという。劇場からの帰り道、そのアルバムをSpotifyで聴く。良い意味で、曲単体で聴くのと、舞台で聴いていた曲と印象が異なる。引用ではあるとはいえ、いかに舞台の中で、その曲が相応しい使われ方をしていたか、だと思う。

本当に刺激的だった。とても良かった。