東京から月まで

東京在住。猫と日常。日々のことなど。

『14歳の栞』

8月12日
台風が近づいていそうな日。天気予報を見ると雨マークは少しありつつも、曇りがメインだったので、傘を持たずに家を出る。と、駅に向かう途中で早くもぽつりぽつりと降り出す。

地下鉄を乗り継いで目的の駅へ。地上へ出ると結構強めの雨に。濡れながら打合せ先へ。傘を持たずに出てきたことを後悔する。が、打合せを終えて、相手先を出ると雨は止んでいて、一気に蒸し暑くなっている。変わりやすい天気。これも、台風の影響か。

事務所には戻らず、カフェで仕事。メールなどいろいろ。しかし、エアコンが効きすぎて寒い。とりあえず、一通り仕事を終えて外へ。蒸し暑いはずなのに、外にでると少しホッとするのはいかがなものか。空調は体調にいいとは思えない。

帰宅して、筋トレなど。窓の外は風が強い。明日は台風が来る予報。どうなるか。


8月13日
台風が来ると予報があったものの、観たい映画があり、みなとみらいへ。

外へ出ると風が強い。どうせ雨で濡れるのだからと、サンダルで出かける。東横線で横浜方面へ向かう。多摩川付近、やや明るい空で、「あ、これはそれるかな」とか思ったのもつかの間、目指すみなとみらい駅で下車して、地上へ出るとびっくりするほどの雨と雷。ひとまず、急ぎ映画館へ。TSUTAYAがあるとても綺麗な建物。意外と人は多い。

映画『14歳の栞』を観る。とある中学2年生の、3学期の3か月間。偶然、そこは埼玉の春日部という、自分が育った市の隣町ではあるけれど、しかし、風景を見てもまったくどこなのかわからない。何が違うのか、はっきりとはわからないが、まだ大人ともいえない体格と、服装の彼ら彼女たち。とはいえ、小学生とも違う。テニスや、サッカーなどの部活に励む子たちは日に焼けて肌は小麦色。吹奏楽などをやる子たちでさえ、体育などで日焼けをしているのだろう、みんな色黒に見える。徐々にマスクをしだす子たちが増えていくが、もしかすると撮影時期は、コロナが拡がり始めたころなのかもしれない。

彼ら一人一人は、それぞれの考えがあり、そういう意味ではもちろん唯一の特別な存在。時代も違う彼らを見て、それでも、その中に、自分にもあっただろう姿を連想してしまう。いや、どうだろう。自分の中学時代なんてまったく覚えていない。野球部で朝練をして、勉強して、また夕方に部活動をして、それで家に帰って、御飯を食べて、みたいな生活を繰り返していた。いじめられたみたいなこともなければ、いじめをしていたなんてこともなく、中庸平凡な生活をしていたような気がする。今みたいに、スマホもないし、ほとんど新しい情報なんていれずに、毎日、目の前のことに向き合っていたような気もする。

映画で映し出されたモロモロは、本当に些細な日常の風景で、もし、これがフィクションの映画なのだとしたら、端折られるような場面が大半(その中には、バレンタインのお返しを渡しみたいな場面や、怪我をしたバスケ少年が復帰するみたいな場面もあるけれど)なのに、その、それぞれが、愛おしいように思える。きっと大人になったら覚えてさえいない日々の、その他愛も無さが、すべて。それをきちんと映し出すから、この映画は素晴らしいのだと思う。

充実して、映画館を出る。大雨はやや落ち着いていた。少しカフェでぼーっとしていたら、嫁と娘から夕ご飯を食べようと連絡がきたので、池袋まで一気に戻る。

駅を出ると、やや風が強い。どういった経緯かわからないが、2人は手羽先が食べたいということで、居酒屋に入っているという。そこへ向かう。まだ17時くらいだったけれど、居酒屋はそこそこ人も入っている。店のテレビで甲子園を中継している。甲子園は雨など降っていない様子。日本も広い。

手羽先を食べ終わって店をでたら、雨脚が強くなってきていた。僕はサンダルだったので濡れてもへっちゃら。ひとまず、家族、ずぶ濡れで帰宅。